悩み解決
説明書の混色指定を、塗料1本で済ませる方法
説明書に「白7:黒3」と書いてある。そのために塗料を2本買って、調色スティックで混ぜて、 足りなくなったらまた同じ比率で作り直す。 この一連の手間は、混ぜた結果に近い既製品が1本あれば、まるごと消えます。 その探し方と、実際にうまくいった例を紹介します。
混色がしんどいのは、混ぜる作業そのものではない
混色でつらいのは、じつは混ぜる瞬間ではありません。2回目に同じ色を作れないことです。 途中で塗料が足りなくなったとき、前と同じ比率で作ったつもりでも、 かき混ぜ方や希釈のぐあいで微妙にずれます。乾いてから並べると、境目がうっすら見えてしまう。
さらに、混色を前提にすると使いきれない中間色の瓶が増えます。 2本買って少しずつ使い、残りは棚で固まっていく。これが積み重なると置き場所を圧迫します。
ここで発想を変えます。混ぜた結果の色が分かっているなら、 最初からその色に近い1本を買えばいいということです。
混ぜた結果を、先に計算してから探す
ぬりおたの「🎨 作りたい色を探す」は、混ぜる比率を入れると 混ぜたあとの色を計算して、それに近い既製品を近い順に出します。 絵の具のように、青と黄色を混ぜればちゃんと緑になる計算のしかた(減法混色)を使っています。
- トップページの「🎨 作りたい色を探す」を開きます。
- 説明書に書いてある色名を、メーカーを選んで入力します。途中まで打つと候補が出ます。
- 比率を入れます。最大5色まで指定できます。
- 計算された色と、それに近い既製品が一覧で出ます。上から順に置き換えの候補です。
実例1:白7:黒3のグレー
GSIクレオス C1 ホワイト を7、 C2 ブラック を3で混ぜると、計算上のカラーコードは #333336 になります。 この色で探すと、上位はこうなりました。
| 候補の塗料 | 色の差 | 近さ |
|---|---|---|
| タミヤ XF-69 NATOブラック | 1.7 | かなり近い |
| ガイアノーツ 075 ニュートラルグレーV | 1.9 | かなり近い |
| タミヤ LP-67 スモーク | 2.1 | かなり近い |
つまり、白と黒を2本用意して比率を測る作業は、NATOブラックを1本買えば要らなくなります。 しかも1本なら、途中で足りなくなっても同じ色を継ぎ足すだけです。
実例2:混ぜなくても、元の色のままで足りることがある
タミヤ XF-60 ダークイエロー を8、 XF-2 フラットホワイト を2で明るくする指定を計算すると、 #AE9F6F になります。 ところがこの色に一番近いのは、混ぜる前の XF-60 そのもの(色の差 2.5・かなり近い)でした。
次点は XF-59 デザートイエロー(色の差 3.8・近い)です。 ほんの少し明るくしたいだけの指定なら、 白を足す手間をかけずに、最初から少し明るい既製品を選ぶという手があります。
1本にできないときもあります
どんな混色でも1本で置き換えられるわけではありません。 たとえば C5 ブルー 6:C4 イエロー 4 で作る緑は、 計算上 #165D08 という鮮やかな緑になりますが、 一番近い既製品でも色の差は 8.6(やや近い)どまりでした。 市販品にあまり無い色を作りにいく混色は、素直に混ぜたほうがいいということです。
判断の目安は、候補の色の差が3以下なら1本で置き換えて問題なし、 6くらいまでなら並べて見比べてから決める、というくらいです。 この数字の意味は 色の差(ΔE)とは何か で説明しています。