悩み解決
金属色の選び方と、色差の数値が当てにならない理由
ぬりおたは色の近さを数値で出すサイトですが、金属色だけは、その数値をあてにしないでください。 理由と、代わりに何を見ればいいのかを正直に書きます。 自分のサイトの弱点ですが、知らずに使って失敗するほうがずっと損だと考えています。
数字が近くても別物になる、その証拠
実際にサイトのデータで比べてみます。
| 比べる2色 | 色の差 |
|---|---|
| GSIクレオス C8 シルバー(メタリック)と C11 ガルグレー(半光沢) |
1.9 かなり近い |
| タミヤ XF-63 ジャーマングレイ(つや消し)と GSIクレオス CM04 ガンメタリック(メタリック) |
1.8 かなり近い |
どちらも数値の上では「かなり近い」です。 でも実際に塗れば、片方はぎらりと光る金属で、もう片方はまったく光らないグレーです。 間違えようがないほど違います。
なぜこうなるのか
カラーコードが表せるのは、ある1つの角度から見たときの色だけです。 ふつうの塗料はどの角度から見てもだいたい同じ色なので、これで足ります。
ところが金属色の中には、アルミなどの平たい粒が入っています。 この粒が光を鏡のように跳ね返すので、
- 光源が映り込む角度では、まぶしいほど明るくなります
- そこから少し傾けると、急に暗く沈みます
- 粒が大きいほどざらついた輝きに、細かいほど滑らかな輝きになります
つまり金属色の見え方は、1つの色ではなく、角度によって変わる幅です。 1つのカラーコードに押し込めた時点で、いちばん大事な情報が落ちています。
では何を見て選ぶのか
1. 粒の細かさ(いちばん重要)
同じ「シルバー」でも、粒の細かさで用途が変わります。 製品名にヒントが入っていることが多いので、そこを読みます。
- スーパーファイン・ファインと付くもの — 粒が細かく、滑らかな金属面向け
- フラット・つや消しと付くもの — 光り方が控えめ。使い込まれた金属や、実機の外板向け
- クローム・ミラーと付くもの — 鏡のような強い反射。メッキ表現向け。下地を平滑にする手間が要ります
2. 下地の色
金属色は下に塗った色で仕上がりが変わります。 黒い下地の上なら深く落ち着いた金属に、白や明るいグレーの上なら明るく華やかになります。 同じ瓶を使っても、下地を変えるだけで別の表情になるということです。 色を変える前に下地を変えてみると、思っていた色に届くことがあります。
3. つやを最後に揃えるかどうか
金属色の上につや消しのクリアーを吹くと、金属らしさは大きく落ちます。 全体をつや消しで仕上げる予定なら、金属部分だけはクリアーを吹かないようにするか、 最後に塗るようにします。
ぬりおたには金属の仕上げの塗料が175色あります。 トップページで仕上げを絞り込めば、金属色だけを見比べられます。 この中での色の差は、系統(銀・金・銅・鉄)を分けるためだけに使ってください。 同じ系統の中で1番と5番のどちらがいいかは、数値では決まりません。
金属色を選ぶときの順番
- 系統を決めます。銀か、金か、銅か、黒っぽい鉄か。ここは色の差の数値が役に立ちます。
- 粒の細かさを決めます。滑らかにしたいのか、ざらつかせたいのか。製品名を読みます。
- 下地を決めます。締めたいなら黒、明るくしたいなら白系。
- ランナー(部品の枠)で試します。金属色は写真でも画面でも伝わりません。実際に塗って傾けて見るのが唯一確実です。
パール(見る角度で色が変わる仕上げ)も同じ理由で、色の差の数値は当てになりません。 こちらは下地の色でほぼ決まるので、下地の色のほうを検索して決めると近道です。